二つ折り財布・微改良

 ちぺらです。例によってフォロワーに脅されたので財布を作ります。赤いのをご希望とのことで、今回は外装にルガトショルダーの赤をチョイス。ベルギーを代表するレザーです。美しい透明感が特徴で、光の加減でショルダー革特有のトラ模様が浮かび上がります。

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完成品

二つ折り財布自体は作ったものの型紙があるので、今回もそれに沿って製作しますが、前作の反省点を踏まえていくつか改良を加えてあります。具体的にはコインケースのバネホック(俗にいうスナップです)の頭がカード段に干渉してしまって黒い跡がついてしまうことと、1.0mm厚の革を使ったので財布全体が分厚くなってしまったことですが、今回はこれらの点を解消すべく工夫をしてみました。

 まず、バネホックのカード段への干渉について。前作の写真を見てもらうとわかりますが、コインケースのフラップを貫通してバネホックを取り付けていました。前回は真鍮製のバネホックを使っていたので、この頭が摩擦で徐々にカード段の革に擦りつけられて黒ずんでしまった…というのが実際のところだと思われます。まあ写真で見せてもらっただけで、現物は見てないんですが。というわけで、今回は(都合よく家に転がっていた)埋め込みタイプのバネホックを使います。そのままでは革がへたった時にバネホックが根本からぽろっと取れてしまわないとも限らないので、芯材を貼り付けて強度を確保すると同時にバネホックが表に響かないよう対策しています。

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芯材で強度確保(この下にオス側バネホックが取り付けてある)

 次は厚みの問題です。今回は全体を0.8mm厚の革で作っているので前ほどは分厚く無いですが、さらに薄くするために強度が不要なところは豚革に変えました。具体的には札入れの内装をすべて豚にしています。

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全面豚革を使用した札入れ

ほんとはコインケースの内張りも豚にしたかったんだけど構造的に断念。まじめに型紙引き直せばできるかも。とにかく、涙ぐましい努力のおかげでコバの厚みは1mmぐらい薄くできた気がします。コバはいつものように蜜蝋で磨いてありますが、これが大概めんどくさいので処理剤デビューを検討中。でも蜜蝋の方が耐久性が上な気がして踏み出せない……

 ちなみに今もう一つ財布作ってるんですが、材料を買い忘れるという大ポカをやらかして作業が停滞しております。つよつよリマインダーがほしい。

 追記:今までつくったものをTwitterのモーメントにまとめました。

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