P名刺の基板化

 ちぺらです。だいぶ間が空いたので実質初投稿です。

 ところで皆さんはP名刺という文化をご存知でしょうか。こんな場末のブログをわざわざ見に来る方は全員ご存知かもしれませんが、P名刺というのはアイドルマスターシリーズのプレイヤー、通称プロデューサーが自己紹介を兼ねて製作する名刺のことです。特異な嗜好がないかぎりは通常の名刺サイズ(91x55mm)の紙で制作されることが多いようです。

 さて、世の中は広いもので、名刺を紙以外の材料で制作する集団があります。その一派が基板名刺、つまりプリント基板を名刺サイズにカットして名刺代わりにしてしまえというわけです。Maker界隈では数年前に流行った文化のようで、調べてみると今でも基板名刺を作っている方をちらほら見かけます。しかし、P名刺を基板で作っている例は検索しても数例しか見つけられませんでした。ならばやってやろうじゃないの、というのが今回の記事の趣旨です。

 基板名刺といっても、設計者によってその形態は色々あります。単にそれっぽいデザインにしただけのもの、シルクや銅箔でイラストを作ったもの、きちんと回路から起こしたパターンを積んでいて部品をつけると実用品として使えるもの、果てはLinuxを積んでいるものなど。でもせっかく作るのなら実際に動作するもの、しかもアイマスっぽいものが良いですよね。

 回路のネタとして定番なのはArduino互換機でしょうか。これはMaker界隈向けなら大いにアリです。ブートローダの書き込みにホンモノのArduinoが必要なことが弱点ですが、こんな名刺をありがたがる人の家にはダブついてるArduinoが何枚でもあるはずなので。しかし、P名刺として考えると少し微妙ですね。アイマスに人生賭けてる人がArduino持ってるかと言われると、持ってなさそうですし。

 というわけで、担当のソロ曲が流れる電子オルゴール機能を搭載した名刺が良いのではないかと考えました。Arduino互換機と違って少ない部品点数で作れますし、チップ部品を使わなければ普段電子工作をしない方でもなんとか作れるぐらいの難易度にできそうです。今回はコスト圧縮を目的としてマイコンにPICを採用したので、書き込み環境がない方にはやや厳しい点がネックとなりますが、そこはエンカ時に名刺と併せてプログラム書き込み済みのPICを頒布(配布にするかも)することでカバーしようと思います。本当はArduino Nanoとかで制御すれば良いんでしょうけど、なんか段々値上がりして1枚3000円近くになってるので、ちょっと気が引けます……。

 詳しい回路図や組み立て方は別途記事にしようと思います。とりあえず届いた名刺がこちら。一般的な名刺と同じ91x55mmで制作しました。

後ろのステッカーの貰い手も募集してます

以前電源を作ったときと同様に深圳のFusionPCBに発注しています。国内メーカーに基板を頼むのは富豪になったらやりたいことリストのトップに入れてあるので、今後のお楽しみとして取っておきます。

 全体レイアウトとしては、表面に全ての部品と私に関する情報を配置し、ハンダ面にはパーツリストと(写真では隠れていて見えませんが)Twitterアカウントと作り方の解説記事へのQRコードリンクを載せています……QRコード!?

marich1224.hatenablog.com

やっぱり夏川椎菜さんのオタクは頭がおか椎菜……

 話がそれました。CADのプレビューなのでアレですが、裏側はこんな感じ。

いきなり名刺だけポンと渡されたかわいそうな子羊ちゃんのために、全パーツのリストをちゃんと載せています。シルク印刷のQRコードは印刷精度が少し心配でしたが、手元の端末のGoogleレンズでは正しく読み取れることを確認済みです。ただし制作解説記事は現在非公開なので、コードを読み込んでも虚無です。試すならTwitterの方にしてください。

 現在ソフトを鋭意開発中なのでお楽しみに!